

競技パフォーマンスに対する自重トレーニングの効果
1、自重トレーニングとは 自重トレーニングをプライメトリックトレーニング(以下、PTという。)を言うのですが 自体重で爆発的なレジデンスエクササイズのカテゴリーで、 主にスピード、パワーの増大を目的に、筋肉の伸張反射を用いて さらに大きな筋肉を発揮することに焦点を当てたトレーニングです。 水泳では、主にPTを行うことよってスタート・ターン局面での下肢部位動作が改善されることにより 競技パフォーマンスが向上するデータが出ています。 それは、ストレッチショートニングサイクル(SSC)という短縮性筋活動 の適切なトレーニングを行うことによる生理学特性の改善が達成できるからです。 2、パフォーマンスの違いについて スタート局面でのタイム短縮 5,5m泳力 -0.38改善 スタート離地から着水まで -0.12改善 3、トレーニング <トレーング例> 走り幅跳び、立ち幅跳び、垂直跳び、スクワットジャンプ ※特に、走り幅跳びが効果があるというデータが出ています。 <回数>接地回数が全300回以上 ※他競技と比べると低強度で最も多量のトレーニングが必要となります

女子100mバタフライ 第12回ドーハ世界短水路選手権
1FLYはカティンカホッスーが制覇しました。 レース序盤、自分のペースで抑え気味に入り やはり後半にさしてきました。 50m 25.92 100m 55.12 ホッスーはフェルプスと同様に、飛び上がりすぎず、低空での泳法で リカバリーはかなり低くしている選手です。 他の選手と比較すると、姿勢がよりフラットな状態で維持をしています。 また、プル動作を見るとキャッチの段階で水をかき込み、 アウトスイープをほとんどしていません。 その理由としては、 ①パワーを推進力に反映をし、水を外に逃がさないため ②ピッチアップのため かと考えられます。 こんなに低くても、ストローク数が増えずに伸びて泳げている点が参考になりますね。

男子200mバタフライ 第12回ドーハ世界短水路選手権
レクロス選手が優勝しました。 日本の瀬戸選手も良い位置につけていましたが、 ラストスパートのところで惜しくも3位でした。 Chad Le Clos(RSA) 24.28 Le Clos rap 52.82Le Clos rap 1`20.99 Shield rap 1`48.78 Le Clos rap レクロス選手はキックが強いので、ストロークが本当に大きくて 瀬戸選手と対照的な泳ぎで省エネでラストスパートに強い選手です。 印象的なのが、浮き上がりのワンシーンなのですが キック中心の泳法な為、他の選手よりも ①足の曲げも大きい ②キックタイミングが遅い この泳法ですと、ピッチが上がりにくいかな。とは思うのですが ピッチを上げる際にはタイミングを早めています。 上記の写真でわかるように、下の選手ではフィニッシュの段階で出てきていますが レクロス選手はまだプル動作の途中です。 タイミングも遅い分、リカバリーにも余裕がありグライドも長く取れますね。 一方の瀬戸選手は写真ですと伝わりづらいですが、 非常に力つよい泳法で、プル中心に泳いでいっています。

女子50m平泳ぎ 第12回ドーハ世界短水路選手権
アメリカ代表の Hannis選手が優勝しました。 Molly Hannis(U.S.A) 29.88 ストロークは全選手が9〜10で泳いでいます。 ジュニアスイマーの子でも12〜14あたりで泳ぐ子が多いと思います。 それくらいせっせかハイピッチで泳いでいっています。 ジュニアの大会でも泳力スキルが高くないけど、50mまでは速い。 そんな子もいますが、ハイピッチで泳いでいく際には ①バタフライのように重心を保ちながら、 ②体重移動を中心に泳ぐこと この2点を心がけることが大切のようです。 特に、優勝しましたHannis選手は非常に心がけているようで、 グライドの姿勢の際にはお尻が出るくらい背中の丸みを作っています。 これは上記2点を心がけると ①伸びてピッチが上がらないこと ②よりパワーアップするため 工夫をしている結果だと思います。 別の泳ぎに見えるくらいに工夫された泳法ですね。

男子400mフリー決勝 第12回ドーハ世界短水路選手権
韓国のパーク選手が優勝しました。 以下トップ選手のターンインしたスプリットタイムです。 24.77 52.28 1`19.74 1`47.04 2`14.47 2`41.66 3`08.81 3`34.59 24秒〜25秒の入りから、26秒~28秒のラップを刻んでます。 4フリなので特徴としては、 ①キャッチアップに近い泳法で上記ラップを刻んでいる ②ストロークは長いのですが、3ビートでクロスキックを入れている選手が多い 短水路なため、ターン技術が泳力と同様に重要なポイントとなってきます。 パーク選手は途中でトップから落ちますが、ターンインの距離感で追いついていきます。 そのため、泳力での余力を残すことができ、ラストスパートをかけることができるんですね。 日本では、短水路の大会が多いため、ターンの練習が不可欠であることがわかります。

ライアンマーフィー(Ryan Murphy)選手の体型
リオ五輪で100mBa(long lane)世界新樹立をし、世界一へと駆け上がった アメリカ代表の選手です。 彼の泳法を見ると、入江選手ほど体の浮きがあるようには見えませんが 左右のブレがないのに、長身で長い腕を見事に利用し、 とてつもない推進力を生みだしているように見えます。 野口先生もライアンマーフィー選手の体格について言及していますが 体格を見る限り、必要なエリアの筋肉を際立って強化されているようです。 そのエリアとは まずは、コアを支えるための ①僧帽筋の大きさ(首から肩に掛かる筋肉) リカバリー動作を行う ②三角筋(肩) 推進力を生み出す ③広背筋(背中) 背泳ぎ向上を目指す方でm陸上トレーニングを行う方はこの3点を意識すると良いかと思います。 ただ、この3部位だけではないですし、 大枠にして分けてしまうと、肩と背中の部位全般になりますので この3点だけを狙ってトレーニングを行うよりもこの3つの部分を意識して行うのをお勧めします。 また、肩、背中が使えているか確認しながら練習することも非常に良いかと思いますので スイムの時にでも気をつけ