成長し続けること 池江璃花子選手

リオ五輪では、7種目も出場を果たした池江選手の過去のベストタイムを調べていたら

非常に面白いデータであったので紹介します。

その上で、成長し続けることについて池江選手を例に書いていきたいと思います。

<池江璃花子 プロフィール>

日本記録を多数保持するスーパー女子高校生

身長 170cm

体重 56kg

所属、ルネサンス亀戸、淑徳巣鴨

靴のサイズ 26.5

リーチ 184cm

記録 

 中学新記録 樹立数20回以上、保持数12種目

 高校新記録 樹立20回以上、保持数15種目

 日本新記録 保持数16種目

<自由形>

※15歳以降は長水路タイムのみしかないため、SBのみ長水路となります。基準タイムはそのまま短水路のタイムと比較しております。

※JO標準は当時のではなく、2018年現在のを比較数値としています。

<バタフライ>

※JO標準は当時のではなく、2018年現在のを比較数値としています。

※13歳以降は、JOでの種目がないため、不記載となります。

<分析>

8歳の時点でかなり速かったのは見ての通りですが、

そこからのベスト更新率が100%であり、池江選手は毎年速くなり続けていることがわかります。

また、タイムが飛躍した年齢をみることにより、成長の理由が少しだけ紐解かれた気がします。

それは、

年齢別に生まれる壁をしっかりと超えてきていることにあると思います。

よく言われるのが、年齢が上がるとトップ選手の入れ替え戦がある。

つまり、10歳までにトップにいるからといって、中学生になって上位にいるかというとそうではない。といったデータがあるのです。

では、壁とは何か。

大きく分けると

第一に10歳の壁、第二に13歳の壁、第三に15歳の壁。

それを乗り越えることができるかできないか。

まず、最初の10歳の壁は、基礎技術の壁。

小学校の高学年になるところで

何気なく雑に泳いでいたところから、フォームを意識して泳ぐこと。

体力の向上だけではなく、技術の基礎を積み上げていくことで、泳ぎのベースを作り

1つ目の壁を乗り越えることが求められます。

ただ、体格や強みがあることで壁を乗り越えずにタイムが伸び続ける子もいるとは思います。

池江選手についていうと、

基礎泳法をしっかりと定着させ、壁を乗り越えてきたのではないでしょうか。

それが要因はかわかりませんが、10歳のところで1段階の飛躍をしていますね。

次に13歳の壁。体格の成長とどのように向き合うか。

中学生になると体格の変化が訪れます。

女子については男子に比べるとさらに成長が顕著な時期です。

その時期の過ごし方によって、成長に大きな影響を与えると思います。

筋力、体幹トレーニング、柔軟性トレーニング、睡眠時間、食事、学習、精神面。

それを基盤として、力強い泳法に少しずつ修正していく必要があります。

ここで問題となるのが、10歳の時にベーステクニックを磨かずに乗り越えてきた子は

今一度、基礎からやり直すことが優先事項として位置付けていくべきです。

池江選手の体格は優れていることは、データ通りで有名ですが

一つ言えることは、体格が優れている選手の方が使いこなすことが難しいということです。

池江選手は、自身の体格を強みにするため、様々な観点からしっかりと向き合い続けたはずです。

それが中学生時代に躍進をした要因の一つではないでしょうか。

第3に15歳の壁。自主性の開花です。

自己分析による泳法修正、戦略、練習など、

水泳は練習が辛く精神的にも燃え尽きてしまう(バーンアウト)ことがあり、

環境を見直すことが求められてきます。

自分には何が必要か。課題と練習方法を個別に見つめ直すと、

発見があり、モチベーション維持につながります。

高校生以降の成長については、体力的な向上だけによる成長はない。

と考えた方が良いと思います。

つまり、がむしゃらに練習することからは何も生まれない。

ということを認識できない限り、難しくなってきます。

中学生までの成功体験に頼らず、新たな方向へのシフトチェンジが求められます。

池江選手も高校生での成長は、海外での練習などによる環境の変化から生じたように感じます。

モチベーションの面だけではなく、テクニックや練習について外に目を向けたことが

2017~2018の成長にあるように思います。

以上のように

どんな選手でも壁は必ず立ち向かえているはずです。

池江選手の成長は才能に溺れず、努力をし続けた結果ではないでしょうか。

タイムが思うようにでない時期は誰でもあります。

ここで腐らずに、正しく努力し続けること。それが成長をし続ける方法なのかもしれません。


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