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徐選手の泳法分析 100m背泳ぎ 世界新記録レース

徐選手がワールドカップ東京2018の決勝にて、100m背泳ぎで世界新記録を樹立しました。

なんと48.88!!

理解しがたいタイムです,,,

前から背泳ぎスイマーとしては最も尊敬するスイマーの一人なのですが

正直、僕自身かなりのショックを受けました。

その理由を書きたいと思います。

<リザルト>

ラップ

前半23.7(11.5、12.2)

後半25.12(12.6、12.1)

ストローク数

0~25m 6

25m~50m 7

50m~75m 10

75m~100m 10

バサロ数

全部 8回

1、徐選手のレースに衝撃した理由

何がショックかと言いますと、

私のベストタイムが53秒台で、52秒台に入ろうとしています。

そのタイムと比べてこの世界新記録は4秒も速いのです。

日本選手権標準は53秒後半

W杯の決勝ラインは51,8秒

日本選手権なら52,8秒。

どれを比べても、つまりは異次元。

そして、ここが重要です。

異次元な理由が体がでかい。筋肉がすごいとかなら諦められます,,,

テクニックがとてつもない!ということです。

つまり、それを習得できれば必然的に速くなるわけです。

ストローク数を見てもわかると思いますが、異常に少ないです。

とにかくひとかき進んでいるということがわかります。

ストローク長(ひとかきで進む距離)を伸ばすこと VSピッチ泳法(リズムを早める泳ぎ)

ストローク限界説と言われ、

成長をする(限界の)壁ギリギリまで近づくための

ピッチ泳法技術を習得していく周りの中

一人だけ、別次元に入っていったのが徐選手です。

これは,,,ピッチをあげている場合ではないな。

まだまだ、自分のテクニックの限界なんて遠い先だよ。

と言われているかのように感じました。

コーチとしても、改めて水泳は奥が深い。と感じております。

また、バサロについては8回と固定させているということからもわかるように

戦略的な部分だけでも、まだ伸びしろがある徐選手。

背泳ぎも51秒くらい出さないと話にならない時代がくるかもしれません。

2、徐選手の泳法解説

まずはレース動画を見てください。

次に、水中動画を見てください。

徐選手の泳ぎのルーツは入江選手にあると言われています。

本人のコメントからも、入江選手の泳ぎを教科書にして今の泳ぎを完成させたようです。

泳ぎ方で言いますと,,,

(1)芯のある泳ぎ

入江選手のように腰椎の回旋動作を最小限に抑えた泳法で、効率よく前に進むことを最優先にして泳いでいます。

また、腰椎の回旋動作が入らないことにより、抵抗値をできる限り減らすことができています。

(2)しなやかな泳ぎ

また、可動域を最大限に使った泳ぎであることも特徴です。

入江選手も持ち前の柔軟な体を利用した泳ぎ方をしておりますが、姿勢保持する意識の方が強いです。

それに対して、徐選手は少しブレても芯を持って柔らかく動いています。

(3)ホディーポジションの高さ

そして、体の位置がとにかく高いのも特徴的です。

世界新動画からもわかるように、上半身の位置が別格です。

(4)壁ぎわのテクニック

スタート、ターン、UW(潜水)

どれをとっても一流です。

短水路で世界新が出ることも納得ができます。

UWも8回と決めていたのは、もしかしたら理由があったのかもしれません。

<徐選手泳法 特徴のまとめ>

1芯のある泳ぎ

2しなやかな泳ぎ

3ホディーポジションの高さ

4壁 ぎわのテクニック

最後に,,,

ここで大切なのが、どうやって徐選手のような泳ぎを表現するか。

ということです。

私も色々と分析をしておりますが、暗中模索の毎日です。

表現する方法が見つかれば見つかるほど、タイムアップにつながります。

まだまだ、パワーやタフネスの向上だけではなく、テクニックでベスト更新できることがわかって非常にやる気になりました。

まだ伸びしろだらけです^^


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